ご自身でも欅ハウスに住むことになったのは、どういった経緯があったのでしょうか。
鈴木:「自身が提供している住宅の価値っていうものを、自分で体験せずして誰に伝えられるのか。」という想いがあり、自社の製品に住みたかった、というのが動機のひとつです。私的な部分で言えば、エアコンを止めたかった。私は気管支が弱いのに、前の家は室内の温湿環境がものすごく悪かったんです。そういったものを全部リフレッシュできたらいいなと思っていたことが、きっかけというか、また動機のひとつになるんでしょうね。
では、実際に住んでみて、以前の家とどういったところが違うと感じていますか。
鈴木:そうですね、まず、コミュニティのことで言えば、『人と接してる時間』ですね。
例をあげると、ここの住民は住みながらビオトープを作っています。1階の外構植栽計画などの専門家・Mさんがリーダーになって、「鈴木くん。そこに木を植えなさい」と言われて木を植えたり、そんなたわいもないことが無茶苦茶楽しいですね。
前のマンション暮しと対比してみると、実はカミさんがバイオリンをたまに弾くんですが、前のマンションで隣人にそれを怒られたことがあるんです。謝りに行った時点でまだ怒っていたりすると、ギスギスするじゃないですか。ほんのささいな出来事でなんですが、そういったことが非常に辛かったです。
外構植栽に関する考え方も違っています。前のマンションに住んでいる時は、外構植栽は管理会社が管理するものという考え方があって、「植栽が手入れされてないのは管理会社の怠慢だ。」とか、そんなふうに文句言っていたわけですよ。
だけどここは自分達で作っていて、それぞれ違った専門家が集まっている。ある問題が起こっても、それを得意とする人達がどこかにいるわけです。
僕は不動産や建築が専門だから、たとえば住宅ローンの問題などを聞かれたら、それに答えてあげる。
1階のMさんのところに行けば、グリーンのことは答えてくれる。
「欅ハウス」の看板のデザインはどうしようかとなると、隣人のデザイナーがやってくれる。
みんなが、自分の得意な分野で補い合える関係みたいなものがここにはあって、『こういうコミュニティっていいな』と思いました。
居住者の皆さんで協力しながら、いろんなことをやっているんですね。
鈴木:そうですね。あとは屋上で野菜を作っているんですよ。
今年はじゃがいもが段ボール二つくらい採れて、「じゃがいも一杯採れたから食べない?ビール持っておいでよ。」と言われて上がっていくと、すでにきれいに洗ったじゃがいもを蒸かしてるんですね。
不思議ですよね、ここは都市の中なのに。
コンクリートの建物の天辺でじゃがいもや、枝豆や、茄子や、ピーマンやらを収穫してね。採れた野菜や冷蔵庫にある残り物をみんなで持ち寄って食べながら、花火を見たり、大人達はビール飲んだり、子供達はそのまわりを走り回っていたりして(笑)。
なんだかうらやましいですね。
鈴木:本当に良い場所です。
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