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トップ>住む・暮らす>くらしかた・すまいかた深沢環境共生住宅02
くらしかた・すまいかた
深沢環境共生住宅
環境共生住宅をどう住みこなすのか
集まって住むことの難しさ
共有部分には菜園や花壇があるようですが、管理はどのように行っているのでしょう。
川村:管理は自治会でやっています。緑の管理においては生態のことよりも、雑草などがないことが重視されがちですね。いつもお花を咲かせてきれいにしておきたいという考え方の人もいるから、最初は菜園にしてもいいよって話だったんだけど、今は全部花壇になってます。僕なんかは雑草をいっぱい生やして、雑草公園で遊ぶってのもいいな、とか思ってたんですけど、まあそんな訳にもいかず、毎月草刈しようってことになっています。環境共生住宅とはいえ、虫が嫌いな人たちもいますから、草が生えてると虫が出てくるって話になってしまう。そこらへんは集まって住むことの難しさを実感しますね。
それから草刈りなどで出た枝葉などは、ある程度は敷地内に穴を掘って還元したりしているけど、ほとんどのものはごみ袋に入れて、可燃ごみとして出されてしまっています。そこらへんはちょっとチグハグな感じですよね。
そういった管理作業も含めて、住民同士が話し合いで決めているのですか。
川村:基本的に各棟一代表を毎年選出し、代表が集まって話し合いが行われていますが、その会合は1年に1回しかありません。でも大抵のことはその場で決定されて、決定事項が回覧版で各戸に回ってくる形になっています。
出来上がった当初は、それ以外にも住民同士の交流も盛んだったので、「もうちょっとこうしたらいいんじゃないの?」とかいう話し合いもそういう場で出来たんですけどね。ウチの自治体も活気のある活動ができているとはいえなくて、なかなか上手くいかないものです。


管理活動を居住者で行うことに、抵抗はなかったのでしょうか。
川村:
まあ、負担もあるし、文句はあるでしょう。管理の後にちょっとしたお茶会なんかをやるのであれば、また違ってくるんでしょうが。前は作業をしたあとにオヤジ同士で集まって酒を飲んだりしてたんですが、やっぱり「管理管理」になってしまうと出てくる人が少なくなってきてしまって。以前、夜8時くらいまでそこの共有部分で飲んでいたら注意されたことがあって、それ以降はなくなってしまいました。
京都と熊本の方で延藤先生が手がけた団地なんかでは、自治会だけじゃなくて、地域の人が集まって何かを行うってことをやってましたよね。あそこなんかは結構上手くいっているみたいです。

この住宅は世田谷区の賃貸住宅なんですよね。
住み心地が良さそうですし、 長くお住いの方が多いのでしょうか。
川村:
いや、かなり変わってますよ。ここの棟だけでも2家族変わられてます。
居住者層としては、例えば私が住んでいる棟では全世帯にお子さんがいます。1号棟は高齢者住宅なのでいませんが、全体に子供のいる家庭は結構多いんじゃないでしょうか。
最近はやってないのですが、入って4、5年間くらいは、夏休みに共有部分に集まってスイカ割とか何かしてたんですけど、子供が大きくなっちゃって、なかなか誘いに乗ってくれないこともあり、今はなくなりました。

新しく入られる方は「環境共生」へのイメージをお持ちなんでしょうか。
川村:
もちろん持っている人もいるでしょうが、全然知らないで「区の住宅だから」という理由で入られてくる人もいますね。

新しいコミュニティのかたちを模索する

川村:さっきコミュニティの話が出たので、今僕が関わっている集まりについて少しお話しますが、小学校で4年ぐらい前から立ちあがった「オヤジの会」という集まりに参加しています。校長先生は管理する側ですがとても理解があって、普通出来ない夜間の天体観測や、キャンプなどを行えることがいいですね。我々、親同士としては、同じ学校に子供がいるというつながりで異業種の人と付き合える機会ができました。この年になると違った業種の方と交流する機会はめったに無いですし、すごく面白い。住宅内で似たようなコミュニティが出来ればよかったんですが、なかなか上手くいかなくて。オヤジの会では、オヤジ達だけで集まって遊んだり飲んだり、地元ですからね、すぐに集まれますし、子供のために何かができるという気持ちにもなれます。

小学校が地域のコミュニティの核になるというのは、おもしろいですね。
それ以外に、地域の重要なコミュニティの場として「祭り」などもあげられますが、深沢ではどういった方達が参加されているのでしょう。
川村:
昔から住んでいる商店街の方たちなどが参加して、私たちマンションの人たちは見る側ですね。

お話を聞いて認識を新たにしたのですが、やはり住宅の敷地内だけでなく、地域という大きな範囲でコミュニティを考えていかないと、ソフト面の問題も解決していかない気がします。
川村:そうですね。団地の中だけでコミュニティを動かしていくことは反対に異常なのかもしれません。
高齢者から子供までのコミュニティができればいいなと設計者の方は想定されていたようなのですが、ここは高齢者の棟、子供のいる棟、その他の棟と3棟に分かれていて、なかなか上手くいっていません。時間がかかるんでしょう。

同じ棟に違った世代が住んでいた方が、もっと交流は望めたんじゃないでしょうか。
そうすると管理なんかの考え方もまた違ったものになっていたかもしれませんね。


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