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| デンマークからの便りNo.6 『社会に蓄積していくデザイン』 |
コペンハーゲンにここ5年のあいだに3つもの新しい文化施設が誕生しました。 2004年に、The Opera, 王立オペラハウス。 設計 Lenning Larsen Architects, Denmark
 王立オペラハウス
2008年には、The Royal Danish Playhouse,王立シアターハウス。 設計 Lundgaard & Tranberg Arkitekter, Denmark
 王立シアターハウス
そして、2009年に、デンマークラジオのコンサートハウス 設計 Ateliers Jean Nouvel, France
 新デンマークラジオコンサートハウス
それそれが、国際的にも有名な建築事務所によってそれぞれ設計されました。
古くからの王立劇場も壊すことなく以前のように使いながら、それと同時に新しい文化施設でもいろいろなプログラムが行われています。
 王立劇場内部
デンマークに暮らすようになって、日常にバレエや、コンサートに行く機会も増えました。当日券を安く手にすることも可能で、仕事の後や週末に映画に行くように、気軽に行くチャンスがあるのです。 映画などに行くよりはすこし服などにも気をつかって、非日常を味わうのは、楽しいものです。
今年1月にオープンしたデンマークラジオコンサートハウスは、コペンハーゲン市街にあるラジオハウス移転に伴い設計されました。 この、旧ラジオハウスの建物は私の好きなコパンハーゲンの建物の一つです。
 旧デンマークラジオコンサートホール
この建物は、1945年にデンマーク人の建築家 Wilhelm Lauritzenによって設計されました。 この建物には、デンマークの建築、家具デザイン、照明、ランドスゲープデザインが融合した建築の一つだと思います。
旧デンマークラジオコンサートホール ホワリエ
 旧デンマークラジオコンサートホール ホワリエのインフォメーションボード、照明。 至る所に、デンマークのデザイナーと職人の技がちりばめられている。
 ランドスケープアーキテクト G.N. Brandtにより設計された屋上庭園
 ラジオハウスのエントランスホール 天井は革張り、回転ドアも家具的なニュアンス
現在デンマークラジオが引っ越してしまった後は、国の保存の建物として登録され、リノベーションされて王立音楽学校として使われています。また、コンサートホールはユラン交響楽団のホールとして使われています。 時代が移り変わり、建物の機能は代わることになっても、音楽学校と交響楽団の建物として、リノベーションして使いこなすセンス。 このセンスにはいつも脱帽します。
新しいコンサートハウスを建てた フランス人建築家、Jean Nouvel は設計するにあたり、旧コンサートハウスからインスピレーションを得たと言っています。
1945年 ヴィルヘルム ラオリッツン設計 旧デンマークラジオコンサートホール
2009年 ジャン ヌーヴエル設計 新デンマークラジオコンサートホール
デンマークで仕事をしていて感じることの一つに、今自分がやっているプロジェクトがいつも歴史の延長上にあるという感覚です。 時代時代のデザイナーが社会に出してきた答が、街の中、日常の生活の中にあり、その蓄積の上で暮らしていることが普通に伝わってきます。 ですから、設計者の社会的、歴史的責任を感じることになるし、デザインに関わる仕事ではない一般の人も見る目が厳く、意見もいっぱい持っていたりするのです。 そうやって、デザインが文化として社会に蓄積されていきます。
★『デンマークからの便り』バックナンバーを読む 特派員:林 英理子(デンマーク在住のランドスケープデザイナー) No.5『Jorn Utzon』 No.4『デンマークのクリスマス』 No.3『デンマークの住宅、建築事情』 No.2『デンマーク、自転車生活』 No.1『10回目の夏』 |
■コメント
素敵なレポート、ありがとうございました。 デンマークに行ったことがないのですが、美しい建築物に囲まれてすごすと感性も磨かれていくのでしょうね。 時間軸を意識してデザインされているという文面を見て、それが今の日本には欠けているなあ、と思いました。 長く社会の一部として、存在していく責任を、世に形を残す仕事をしている人がもっと重く捉えるようになれば、少しずつでも景色は変わっていくと思うのですが。 |
名前: kokubo ¦ 17:49, Friday, Mar 13, 2009 ×
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